入学式で学長の「日本一課題の多い大学です」の言葉に,四年間やっていけるのだろうかと不安だらけで始まった長男の大学生活が終わろうとしている。
実業高校からの進学のため,英語と数学には殊の外苦しみ,補講でなんとか単位を取ることも多かったようだ。
息子に話してきた言葉がある。
「瞬発力より持久力」
自分がそうだったからだと思うが,短い時間で成果を上げる(たとえば定期テストのようなもの)では他人にはかなわない。
でも,時間が制限されていないこと(たとえばレポートを仕上げるとか,新しいアイデアを考えるとか)では,自分自身で時間を掛け考え続ければよいものが作れるかもしれない。考え続けるかどうかは自分次第。
高校までの評価はどちらかというと瞬発力で勝負するものだが,大学での評価は持久力で勝負できるものが増える。社会に出ても同様だ。
父親の言葉がどれくらい響いていたかはわからないが,良い仲間と指導教官に恵まれ,大学生活を終えることができてホッとしている。
最近では,心理実験や統計分析,プログラミングの話が一緒にできるようになって,頼もしくもある。
そんな息子は,春から大学院に進学する。
仲間たちは「もう勉強はうんざり」らしく就職を選んだようだが,息子は勉強の面白さがようやくわかってきたようだ。
もう二年間すねをかじられるは痛いが,どんな成長した姿を見せてくれるのか,楽しみでもある。
明日はそんな息子の晴れの姿を見に行くつもりだ。